株主資本主義の実態

 

株主資本主義の実態が何であり、そしてなぜ80年代ごろから株主資本主義ということがアメリカで言われるようになったのか、ということを知らないまま、アメリカの口移しに株主資本主義を唱えることほど社会を惑わすものはないといってもよいであろう。

 ではどうすればよいのか。私は、エンロン事件でコーポレート・ガバナンスが動揺したからといって、米国型をすべて否定することはないと思う。日本企業で不祥事が起こったときと、米国企業で起こったときとの社会の対応を比べると、監査・開示、会計基準等の改革内容といった、米国社会の迅速な改革への対応力は日本が学ぶべきものは多いであろう。

しかし、日本企業は米国型モデルを目指し、追いつくことで日本のガバナンスが向上するという考えを見直すべきである。そして、米国にとらわれることなく、自社の経営目標・経営理念を明確に固めることが必要不可欠である。

エンロン事件は、アメリカの資本主義や日本の資本主義のあり方について、改革の必要性を知らせた。そのためには、株式会社のあり方を変えなければいけない。日本型コーポレート・ガバナンス、これを創造していく重要性をエンロン事件は示したのだ。