日本の資本主義

 

日本の資本主義

 日本では90年後半から、株主資本主義こそが企業の目的とすべきものであり、米国型ガバナンス・モデルは最先端の透明性の高いモデルであると考えられてきた。

株主資本主義に対し、企業の経営目標として従業員、消費者、取引先、地域会社、環境等、企業を取り巻くステークホルダーへの配慮を重視する考え方は「ステークホルダー」資本主義として、株主利益より従業員の雇用確保を優先する日本企業の欠点の要因であるとして批判する声さえもあった。

 コーポレート・ガバナンスの混迷から、改革の道を模索していた日本企業が、90年代に好業績を謳歌した米国企業のガバナンス・モデルを「手本」としたことは、米国資本市場が世界の資本市場をリードする地位にあることからも、ある意味で当然のことであった。

しかし、米国型ガバナンス・モデルの機能不全が露呈してからは、そのような見方は米国型ガバナンスの理念・建前が経営現場でもそのまま具現されていると思い込んだものであったと言わざるを得ない。